ぱちん、ぱちんって2人が膨らませた風船ガムが割れる

ママは車を運転していて、わたしは助手席で体育座りしていた

話さなくてもそこにいるだけでいいって今ここで証明されてるって思った

運が良い

気づいたら明日の仕事のことを考えてて、わたしがわたしの人生をやっていくのかってぼんやり思った

もうどこにも戻れない車に1人で乗っているわたしを、現実の、西陽にさらされながらママの運転する車に乗っているわたしが他人みたく眺めてたんです